祖父Aが3年前に死亡し、その相続人である父Bが相続をし、相続税を支払いました。しかし父Bが亡くなってしまい、相続人である私Cが相続税を払うことになります。これは相続税を短期間で2回払っていることになり、何か免除などはないのでしょうか?
答えとして一つあるのが相次相続控除です。今回はこの控除について詳しく説明してまいります。
相次相続控除とは?
相次相続控除とは今回のような相続開始前10年以内に被相続人が相続や遺贈、相続時精算課税制度を利用した贈与によって取得した財産に係る相続税を、その被相続人から相続や遺贈、相続時精算課税制度を利用した贈与によって取得した際にかかる相続税額から一定金額を控除することを言います。(根拠となる法律は相続税法第20条)
数次相続において、(一番最初の具体例であるA,B,Cを用いて)祖父Aの遺産分割協議がまとまる前に相続人である父Bが死亡した場合、Bの相続人であるCは祖父Aの相続につき、父Bの兄弟姉妹と遺産分割協議をし、父Bの取得財産を確定させた上で、その財産につき子Cの相続税額を計算することになります。
また一次相続における相続税の申告期限までに遺産分割が未完了の場合、遺産を法定相続分で取得したとみなして、その課税価格を計算し相続税の申告納付を行うことになります。
その後に祖父Aの相続についての遺産分割が確定した場合において法定相続分の割合で取得したものとして計算されていた課税価格と実際の遺産分割が行われた際の課税価格が異なる場合、相続税の修正申告もしくは更正の請求をすることになります。
控除を受ける要件
相次相続控除を受けるための要件は下記の通りです。
1.第二次相続の相続人であること
第二次相続の相続人である必要がございます。相続放棄した人や相続権がない人が、遺贈によって財産を取得した場合、対象外となります。
2.その相続が始まる前10年以内に開始した相続により、被相続人が財産を取得していること
第一次相続と第二次相続の期間が10年以内である必要がございます。また第一次相続で財産を取得している必要もあります。
3.第一次相続の相続人が相続税の課税対象であること
第一次相続の相続人が相続税の課税対象である必要があります。
相次相続控除の計算式
具体的にどれくらいの金額が控除されるのでしょうか?各A〜Eを下記のように定義した場合
A:今回の被相続人が前の相続の際に課せられた相続税額
B:今回の被相続人が前の相続の際に取得した純資産価額を受ける財産
C:今回の相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得したすべての人の純資産価額の合計額
D:今回のその相続人の純資産価額
E:前の相続から今回の相続までの期間(1年未満の期間は切り捨て)
各相続人の相次相続控除額=A×C/(B-A)×D/C×(10-E)/Eとなります。
