珍しいケースですが、被相続人がWEBサイトなどを運営しており、収益性があるケースがございます。このような場合、相続はどのようになるのでしょうか?相続できるのか?もしくは相続するにあたってどのような手続きが必要なのでしょうか?WEBサイトの権利の性質から深掘りしていきます。
WEBサイトの性質
WEBサイトの構成要素となるデジタルデータは無体物として所有権の客体となる物について有形性を要件とする見解からこれらに対する法的権利は所有権とは考えられないのが実情です。
※WEBサイトはデジタルデータとしてサーバーに置かれ公開されます。一方民法では物について有形性を有する物とされているため所有権として扱うことができないと考えられます。
一方著作権等の知的財産権の対象となるデータについては、その知的財産権が相続の対象になると考えられます。
また相続人が作成管理していた知的財産権の対象にならないデータに関してもWEBサイトデータを存置させるためのサーバーとの契約上の地位と合わせてデータに適法にアクセスし、その利用をコントロールできる事実上の地位として、実質的に包括的に承継できる可能性もあります。
相続人に円滑に相続させるには遺言書などで事前にWEBサイトを管理する一切の情報を書き残し、相続人にあらかじめ伝達しておくことが重要と思われます。
また該当するWEBサイトの構成データのうち地震に直接帰属していないものが存在する場合には各コンテンツの帰属主体や、ライセンス利用の場合はその情報も伝達する必要があります。
プロパイダーなどの相続
WEBサイトを公開するためにはレンタルサーバーやプロパイダーが不可欠です。これらの契約関係が無事に相続できるかどうかも重要な問題となります。
相続の場面において相続人は被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継することが原則とされております。ただし被相続人の一身に専属したものはこの限りではない(一身専属権)と民法で規定されております。すなわちレンタルサーバーとは一身専属的なものかどうかが議論の対象になります。
契約自由の原則の上で一身専属的な契約・規約であれば、原則としてその規約通りの結果となります。
一方で規約等で規定されていない場合、個別での検討をおこなっていく形となります。実際近年のサーバー契約の規約には相続について明記されていることもあるようです。特にない場合でもお問合せなどから個別に相談し、問い合わせを行うことで何かしらの結果が得られます。
また毎月支払いが発生するケースもあるので預貯金の凍結等で支払いができなくなり、一方的な解除がなされる可能性もあることを念頭に置き慎重に進める必要があります。
